【競馬】歴代最強差し馬ランキングトップ10

yamanenn1122をフォローする
競馬 脚質

競走馬にはさまざまな脚質がありますが、その中でも中段馬群から身構え、最後の直線でスピードを上げて競馬をする差し馬を好まれる方も多いでしょう。

確かに、それまで隊列の後ろのほうにいたのに、鋭く切れる末脚で勝利をつかもうとする姿は勇ましいですよね。

ところで、長きにわたる競馬史の中には鋭い末脚で勝利を手にした差し馬もたくさんいます。

当記事では、歴代の競走馬の中から優れている差し馬をランキング形式で紹介します。

《この記事で分かること》

差し馬がどのような馬であるのか、分かります。

過去に大舞台で活躍した差し馬を知ることができます。

歴代最強の差し馬が分かります。

信用できる競馬予想会社ランキングもどうぞ

最高速度で馬群をごぼう抜きする差し馬

モノクロの競馬風景

そもそも、差し馬とはどのような馬のことを指すのでしょうか。

差し馬は、スタート直後、無理に前に行きません。

レース中盤までは隊列の後ろのほうでじっくりと脚を溜めます。

そして、レースが終盤に差しかかるにつれ徐々にスピードを上げ、ラスト3Fあたりから勝負をしかけます。

最後の直線では全ての馬が全力でゴール板を目指しますが、それまで脚を溜めていた差し馬も例外ではなく、最後の直線で一気にペースを上げて前を走っていた馬を捕らえにかかります。

差し馬は前半に力を蓄え、最後の最後で末脚を伸ばして先行集団を追い越す競馬を得意としています。

差し馬の競馬は視覚的にも見ごたえがありますし、レースを盛り上げる要因となっています。

歴代最強の差し馬はこちら

表彰台

競馬は日本だけでも100年以上の歴史を持ちますし、世界に目を配ればそれ以上前から開催されている競技です。

もちろん、歴史の数だけレースも行われ、数多くの差し馬が競馬界の中心にいました。

ここからは、歴代の競走馬の中からもっとも優れているであろう国内の差し馬をランキング形式で紹介します。

1位:オルフェーヴル

最初に紹介するのは史上6頭目の三冠馬となったオルフェーヴルです。

父はステイゴールドで、母はオリエンタルアート。

母の父は名ステイヤーのメジロマックイーンです。

ステイゴールド×メジロマックイーンのニックスとして生誕したオルフェーヴルはとにかく気性の激しい馬で、主戦を務めた池添騎手を何度も振り落とそうとしました。

オルフェーヴルのひとつ前に三冠馬となったディープインパクトを優等生とすれば、オルフェーヴルは手のつけようがない不良学生といったところでしょう。

競馬解説者をして「こんなに気性の悪い三冠馬がいるのか?」と言わせるほどでした。

しかしながら、その実力は本物です。

クラシック三冠を成し遂げただけではなく、日本馬にとって超えられない壁ともいえる凱旋門賞では2年連続2着に入選していて、海外の大舞台でもしっかり結果を残しています。

また、気性難のために阪神大賞典では向こう正面でスパートをかけてしまったり、天皇賞(春)ではあっさり崩れるなど、好走と凡走を繰り返しました。

そんなオルフェーヴルが得意とするのはスタミナをフルに活かした差し競馬です。

オルフェーヴルの日本ダービーは不良馬場で開催されました。

終始後方から競馬を行ったオルフェーヴルは最後の直線、残り400mの標識を過ぎるあたりから一気に加速し、3着以下を突き放して完勝します。

引退レースとなった有馬記念も印象的ですね。

2周目の3コーナーから進出を開始したオルフェーヴルはコーナーで他の馬を追い抜き、直線で先頭に立ちます。

そこからもスピードは加速し、後続との差は開き続けます。最終的には2着に入選したウインバリアシオンに8馬身差をつけて有終の美を飾りました。

走らないときは決して走りませんでしたが、オルフェーヴルがやる気になったときのポテンシャルはディープインパクトにも匹敵するでしょう。

父ステイゴールド、そして母の父メジロマックイーンから引き継いだスタミナとタフさを活かした力強い競馬で多くの競馬ファンを沸かせたオルフェーヴルこそ、史上最強の差し馬ではないでしょうか。

 

2位:ロードカナロア

オルフェーヴルと同期のロードカナロアは間違いなくキングカメハメハ産駒でもっとも強いスプリンター、それどころか、史上最強のスプリンターという人もいるほどの名ス馬です。

主な勝ち鞍は

  • スプリンターズステークス(2012.2013)
  • 香港スプリント(2012.2013)
  • 高松宮記念(2013)
  • 安田記念(2013)

短距離G1だけでも5つ勝利していて、スプリンターズステークスはサクラバクシンオー以来の連覇を成し遂げました。

それだけではなく、当時凱旋門賞よりも勝つことが難しいといわれていた香港スプリントをはじめて勝った日本の馬として、いまも世界中に声をとどろかせています。

ロードカナロアは短距離馬ながら、差し馬を得意としています。

例えば、大外16番からの発走となったスプリンターズステークスでは、中段後ろから競馬を行いつつ、最後の直線で同厩のカレンチャンをかわして勝利を手にしました。

この馬のベストバウトともいえる香港スプリントにおいても、スプリント大国の香港ホースたちをあっさりかわして、連覇を成し遂げました。

この世代はどうしてもオルフェーヴルのほうに目がいきがちですが、短距離界は間違いなくこの馬を中心に回っていました。

引退後、種牡馬入りを果たしたロードカナロアは、最終的にG1タイトルを9つ手にしたアーモンドアイを輩出しています。

そのアーモンドアイは牝馬三冠において、オルフェーヴルの仔であるラッキーライラックを完封しています。

ロードカナロアが同期のオルフェーヴルと戦うことは生涯ありませんでしたが、世代を超えて、両者の産駒が大舞台で激突しているのは競馬の魅力でもあります。

今後もロードカナロアの仔とオルフェーヴルの仔がターフで戦う機会はやってくるでしょう。

3位:ブエナビスタ

2000年代末にターフデビューを果たしたブエナビスタも誰もが認める名牝です。

この馬の素晴らしいところは、牝馬路線だけではなく、牡馬も参戦するG1レースに幾多と挑んだことです。

当時はいまほど外厩が整っておらず、ほとんどの馬はステップレースをはさんでから大舞台に挑んでいました。

しかし、ブエナビスタは2010年、そして2011年の秋初戦が天皇賞(秋)です。

そして2連連続でジャパンカップ、さらには有馬記念と、秋古馬三冠に挑みました。

また、多くの名馬が梅雨の関係で回避しがちな宝塚記念にも2年連続で出走していて、多くのファンの期待に応えました。

もちろん、ただ出走するだけではなくしっかり結果を残しているのもすばらしいですね。

大舞台に何度も挑み、好走を演じたブエナビスタですが、個人的に差し馬としてのブエナビスタの印象的なレースを挙げるとするなら、3歳の時に挑んだエリザベス女王杯を取り上げたいです。

この年のエリザベス女王杯はクイーンスプマンテとテイエムプリキュアの大逃げで多くの競馬ファンの馬券を紙くずにしました。

しかし、最後の最後、1頭だけ豪脚を発揮し、逃げ粘る2頭にせまるブエナビスタの姿は負けて強しの競馬だったのではないでしょうか。

鋭い差し競馬を得意とするブエナビスタは毎年のようにG1タイトルを手にしました。

知名度も抜群に高く、引退レースとなった有馬記念こそオルフェーヴルに1番人気を譲りましたが、それまでずっと1番人気に支持され、デビューからひたすらに期待された牝馬でした。

4位:ウオッカ

誰もが認める差し馬といえばウオッカも挙げられます。

ウオッカは牝馬としては実に”64年ぶり”に、日本ダービーを制した名牝です。

ダービーでは、有力馬が力を出し切れない中で、ウオッカはいつも通りの競馬を行ったまでですが、ダービーを制覇した牝馬はウオッカを最後に現れていません。

それほどダービーは敷居の高い舞台で、また、オークスではなくあえてダービーを挑んだ陣営の戦略には頭が下がります。

しかしながら、同期のダイワスカーレットがその後も結果を残す反面、ウオッカはしばらく勝ち星から遠ざかっていました。

そんなウオッカが復活したのが4歳のときに挑んだ安田記念です。

上がり最速34.0秒の末脚で二階級制覇を成し遂げ、完全にダービーのころの勘を取り戻したウォッカが次に挑んだのが天皇賞(秋)です。

同期で最大のライバルでもあるダイワスカーレットとのデッドヒートは今でも多くの人の脳裏に焼きついていることでしょう。

並入る有力馬を尻目に、逃げるダイワスカーレットにせまるウオッカ、そして最後の最後にさらに差し返すダイワスカーレットはほとんど並んでゴールインします。

長く続く写真判定の結果、わずか2cm差でウオッカがダイワスカーレットを捕らえてて優勝しました!

ダイワスカーレットとの勝負はこれが最後になりましたが、歴代の天皇賞(秋)のレースでも上位に支持されるほどの名レースです。

その後もジャパンカップや安田記念を制し、最終的にG1タイトルを7つ手にして引退しました。

手にしたG1レースの6つが東京競馬場のもので、府中の長い直線はウオッカの末脚と相性抜群でした。

抜群の安定感のあるダイワスカーレットと、痛烈な差し切りで数多くのG1タイトルを手にしたウオッカはこの時代の競馬界の先頭を突っ走っていました。

5位:シンボリルドルフ

80年代半ばの競馬界はまさにこの馬を中心に回っていました。

競馬史上初となる”無敗で”三冠タイトルを手にしたシンボリルドルフです。

シンボリルドルフのすばらしいところはそれまでに先着を許した馬にしっかりとお返ししているところです。

例えば、菊花賞のあとに挑んだジャパンカップではカツラギエースの逃げを許してしまい、キャリア初の黒星を飾りましたが、その後挑んだ有馬記念ではカツラギエースを徹底的にマークして勝利します。

また、古馬になって挑んだ天皇賞(秋)においては、当時準オープン馬だったギャロップダイナに差し切られましたが、続くジャパンカップではギャロップダイナを一切寄せ付けない競馬で勝ちました。

一度敗れた馬と再戦することは、それぞれの陣営のレースプランがある以上、かんたんなことではありませんが、限られたチャンスの中でリベンジしたシンボリルドルフの評価は上がるばかりでした。

それだけではなく、一つ年上の三冠馬であるミスターシービーとは3戦3勝、いずれも先着しています。

さらには、国内最後のレースとなった有馬記念では戦後初の三冠馬となったシンザンの仔であるミホシンザンに4馬身差の圧勝!

三冠馬の仔に三冠馬の実力を証明したのです。

さて、シンボリルドルフは差し競馬だけではなく、先行競馬でも勝利を手にしていて、どのようなレース展開になっても能力を発揮できる自在型です。

しかしながら、ダービーや天皇賞(春)で後方競馬から勝利をおさめており、差し馬として一級品の末脚を持っていました。

引退後は種牡馬入りを果たしました。

のちに無敗の三冠馬となったディープインパクトほど、”数多くの”G1馬には恵まれませんでした。

しかしながら、不屈の闘志をもったトウカイテイオーを輩出していて、種牡馬としてもしっかり結果を残しました。

6位:ナリタブライアン

シンボリルドルフ以来の三冠馬といったらナリタブライアンです。

【シャドーロールの怪物】というあだ名で競馬界を席巻したナリタブライアンは、実は意外と臆病な馬でした。

はじめて見る景色を怖がってしまい、デビュー当初は兄のビワハヤヒデほど結果を残せなかったのです。

しかし、視界を制限するシャドーロールを装着してからは欠点を克服し、あっという間のクラシック前線に乗り込みました。

クラシックでも力を存分に発揮します。

皐月賞は3馬身半差の快勝。ダービーは5馬身差、そして菊花賞に至っては2周目の3コーナーからまくりを開始し、後続を一切よせつけない競馬で7馬身差の圧勝でした。

さらにはこの年の有馬記念を制し、だれもが納得の年度代表馬に選出されました。

古馬になってからは調子を落としましたが、それまでの成績から、引退後は当然のごとく種牡馬入りを果たします。

ところが、種牡馬2年目に、疝痛と胃破裂のために安楽死処分が下されました。

8歳(現在の表記でいうと7歳)での死去はあまりにも早く、多くのファンが涙を流しました。

そして三冠馬としては、唯一後継種牡馬を残せなかったのです。

もしナリタブライアンが疝痛を発症していなければ、素晴らしい産駒が世に出ていたかもしれません。

最期はあまりにも悲しい結末となりましたが、クラシックのみならず、マヤノトップガンとのマッチレースや、天皇賞(春)からの高松宮記念に挑んだ姿は競馬界を大いに盛り上げました。

7位:クロノジェネシス

クロノジェネシスは2021年の有馬記念で引退した牝馬なので、現役の活躍を知っているという方も多いでしょう。

父は凱旋門賞を制したバゴで母の父はクロフネです。主戦を務めた北村友一騎手とともに第一線で活躍した牝馬です。

血統背景から見ても分かるように、力のいる馬場を得意としています。

その血統に見合った競馬を行ったのが2020年の宝塚記念です。

梅雨の時期に開催される宝塚記念はタフな馬場になりがちですが、この年の宝塚記念も稍重馬場で開催されました。

クロノジェネシスは中段後方から競馬を行います。そして、残り800mの標識を過ぎたあたりからロングスパートを開始しました。

力のいる馬場での早仕掛けに、少し仕掛けが早いのではないかと思われましたが、そのような不安を一切振り払う競馬でクロノジェネシスは圧勝しました。

力強い競馬が印象的ですが、実は乾いた良馬場も得意としています。

この年の天皇賞(秋)は時計の出る高速馬場でしたが、フィエールマンとともに三冠牝馬のアーモンドアイに詰め寄る姿は負けて強しの競馬です。

さらには有馬記念も制し、翌年の宝塚記念も制したことで、グラスワンダー以来となるグランプリ三連覇を成し遂げました。

引退レースとなった2021年の有馬記念はさすがにピークが過ぎたのか、エフフォーリアに先着を許しましたが、それでも3着に入選していて、グランプリホースとしての意地を証明しました。

引退後は当然のごとく、繁殖入りします。

初年度の交配相手は当日の朝に発表される予定です。産駒にもお母さんのような力強い走りが期待できるでしょう。

8位:リスグラシュー

牝馬のリスグラシューは2歳の時からクラシック前線で結果を残していたものの、なかなかG1タイトルを手にすることができませんでした。

はじめて手にしたG1タイトルは4歳の時に挑んだエリザベス女王杯で、京都の直線を上がり最速33秒8の末脚を使い、悲願のG1タイトルを手にしました。

そして、この勝利を皮切りに、リスグラシューの才能が開花します。

翌年の宝塚記念ではそれまでの後方競馬から一変して、先行競馬でレースに挑み、同期のレイデオロやキセキ、アルアインといったクラシックホースを振り払って勝利を収めます。

また、オーストラリアで開催されたG1コックスプレートでは直線が173mしかないムーニーヴァレー競馬場で差し切り、勝利を手にしました。

しかし、リスグラシューのベストバウトはなんといっても引退レースとなった有馬記念です。

この年の有馬記念は前年の年度代表馬となったアーモンドアイが断然1番人気を背負いましたが、後方から虎視眈々と競馬をしたリスグラシューは直線で一気に加速します。

手ごたえも抜群で、失速するアーモンドアイをはじめ、2着に入選したサートゥルナーリアに影すら踏ませない競馬で5馬身差の圧勝劇を演じました。

デビュー時から結果を残したものの、なかなかG1タイトルを手にすることができなかったリスグラシュー。

人によっては、デビューから主戦を務めた武豊騎手の手腕を非難する声もありましたが、ベテランジョッキーが大事に騎乗したからこそ、古馬になって大成したという声もあります。

真意は定かではありませんが、ハーツクライ産駒らしく、古馬になってから大きく成長したリスグラシューは引退後、当然のごとく繁殖入りを果たしました。

初年度の交配相手はモーリスで、2021年の2月に初仔が生誕しています。

両親ともに晩成型なので、どのような活躍をするのか注目です。

9位:エアグルーヴ

90年代半ばから後半にかけて、競馬界の中心に存在したのは牝馬のエアグルーヴです。

差し馬としての素質が光ったのはデビュー3戦目に挑んだいちょうステークスです。

最内1番から好スタートを決めたものの、無理せずに自分の競馬に徹底します。

直線では他の馬がもたれかかり、鞍上の武豊騎手が立ち上がるほどでしたが、そこからグンと末脚を伸ばして差し馬としての素質を開花させました。

そして、3歳の時に挑んだオークスにおいてもラスト4Fから長く脚を使うと、後続を一切寄せ付けない競馬で勝利!

母ダイナカールが成し遂げたオークスを、仔も勝利し、母仔ともにオークスを制覇しました。

その後は牡馬混合戦に積極的に挑み、天皇賞(秋)や札幌記念を連破しました。

エアグルーヴは繁殖牝馬としても活躍します。

初年度産駒のアドマイヤグルーヴはエリザベス女王杯を制した名牝ですが、アドマイヤグルーヴの5番目の仔となるドゥラメンテは皐月賞とダービーを手にしました。

また、エアグルーヴの8番目の仔であるルーラーシップも香港で開催されたクイーンエリザベスカップを制しています。

ドゥラメンテもルーラーシップも種牡馬入りし、ドゥラメンテはタイトルホルダーを、ルーラーシップはキセキやメールドグラースを輩出しています。

エアグルーヴの血を継いだ産駒は今後もターフで駆け抜けることでしょう。

10位:キタサンブラック

ドゥラメンテと同期のキタサンブラックは最終的にG1タイトルを7つ手にした名馬です。

天皇賞(春)や菊花賞を手にしていることから、生粋のステイヤーに思えますが、同時に大阪杯や天皇賞(秋)といった中距離G1タイトルも手にしていて、適正距離の幅が非常に広い馬です。

そんなキタサンブラックは無尽蔵ともいえるスタミナを活かした逃げ戦法を得意としていますが、生涯で一度だけ差し競馬でG1を手にしたことがあります。

それが、2017年の天皇賞(秋)です。

この年の天皇賞(秋)は土砂降りで水田に近いような不良馬場で開催されました。

キタサンブラックは1番人気に支持されたものの、スタート直後に雨でぬかるんだ馬場に足がすくわれ、転びそうになりました。

主戦の武豊騎手が持ちこたえてなんとか立て直したものの、いつもと違う後方競馬を余儀なくされました。

スタンドからは悲鳴にも似た声が上がる中、武豊騎手、そしてキタサンブラックは冷静にレースに集中します。

スタートこそ後方にいましたが、だれもが踏まない内ラチ沿いで競馬をするキタサンブラック。

実は早い段階から進出を開始していて、大ケヤキを過ぎたあたりで4番手にまでいました。

そして、レースが動き出したのは4コーナーから直線にかけてです。

キタサンブラックは馬場の悪い最内から直線入りすると、スパートをかけます。

キタサンブラックの進出に待ったをかけたのは同期のグランプリホースであるサトノクラウンでした。

サトノクラウンがキタサンブラックに襲いかかる中、直線では審議の対象にならない範囲内で馬場のよい外目に斜行しながらサトノクラウンの追撃を振り払ったのです。

この年の天皇賞(春)で最速レコードタイムを叩き出したと思いきや、超がつくほどの不良馬場を史上最遅のタイムで制し、春と秋、両方の盾を手にしました。

引退レースとなった有馬記念でも有終の美を飾ったキタサンブラック。

種牡馬入りを果たした後も、初年度産駒のイクイノックスが東スポ杯2歳ステークスを制し、種牡馬としても成功の兆しが見えています。

まだまだ、キタサンブラックの祭りは続くことでしょう。

まとめ

人によって賛否両論あるかもしれませんが、個人的に思う最強の差し馬をランキング形式で紹介しました。

ここで紹介した馬以外にも、素晴らしい末脚をもつ差し馬は過去にも、そして現在もたくさんいます。

好みの差し馬を応援するのもいいですし、引退した差し馬の映像を見直すのも競馬の醍醐味です。

差し馬の競馬を通して、競馬をより一層楽しんでいただければ幸いに思います。